Web3.0(web3)の時代は既に始まっています。
とはいえ、筆者もまだまだ理解が深まっていないのが現状です。
本記事では、Web3.0(ウェブスリー)の基礎知識や注目されている理由を初心者向けに分かりやすく解説していきます。
「Web3.0」というネーミングから分かる通り、「Web1.0」や「Web2.0」も当然存在しており、そのテクノロジーは現在も多くの人に利用されています。
「Web3.0」の時代になったからといって「Web1.0」や「Web2.0」が廃止されたり無くなる訳ではないのでその点には注意が必要です。新たな選択肢として「Web3.0」が追加されるというニュアンスが近いかもしれません。
これから訪れる「Web3.0」の時代を知る前に、まずは「Web1.0」「Web2.0」といったこれまでのWebの進化の歴史を振り返ってみましょう。
Web1.0(1990年代~)
インターネット時代が幕開けし、『windows95』のリリースによってより身近な存在となり、Webの世界が一般普及し始めたのが1990年代です。
この頃のインターネット黎明期の環境を支えたのが「Web1.0」となります。
「Web1.0」の時代は、Webサイトやホームページの作成の難易度がとても高い為、情報発信者であるサイト運営者はごく一部となっており、個人が自由に発信したりすることはありませんでした。
一般ユーザーは情報を受信することがメインとなっており、Webサイトもテキスト中心のサイトが主流でした。
Web1.0の特徴
- メルマガやホームページで情報発信される
- 回線速度も遅いため、データ容量が軽いテキスト情報がメイン
- 情報閲覧者はメルマガやWebサイトから知識を蓄えるのみに留まる事がほとんど
Web1.0時代の代表的サービスをいくつかご紹介
初期の頃はホームページの運営はとても敷居が高く、Webサイトを公開する為のサーバーやドメインの手配はもちろん、htmlの知識が無ければ情報発信する事はできませんでした。
『ホームページビルダー』や『Dream Weaver』といったホームページ作成ソフトの登場や、レンタルサーバーの普及によってホームページ開設の敷居が少し下がり、Yahoo!が提供する『ジオシティーズ』やFC2の無料ウェブサイトスペースの登場によって、さらにその敷居は下がっていきました。
Web2.0(2000年頃~)
『スマートフォン』や『タブレット端末』の登場によって、インターネットはより身近で手軽な存在となりました。
それに伴い、Web環境を取り巻く世界は急速な発展が進んでいき「Web 2.0」の時代に突入していきます。
ちなみにこの「Web2.0」は、現在主流となっているインターネットの形となります。
「Web1.0」が一方的な情報発信で有る事に対して、「Web2.0」では双方向での情報交換が可能となりました。
SNSの台頭
「双方向での情報交換」といって真っ先に思いつくものとして、今や誰もが知っている『Instagram インスタグラム』や『Twitter ツイッター』、『YOUTUBE ユーチューブ』といったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が挙げられます。
『Instagram』を例に挙げると、誰かの投稿された情報をシェアしたり、情報発信者に対して「いいね」をしたりコメントしたりと、情報を見るだけではなく、情報に対して気軽に反応することができます。
そして誰であっても、アカウントさえ作成すればそれらのサービスを簡単に利用して情報発信を行えます。
「Web2.0」 では、インターネットは情報を閲覧するだけのものから、参加するものへと変化したと言えるでしょう。
発信される情報内容に関しても、インターネット回線の高速化によって、「Web1.0」で主流だったテキストや画像だけでなく、動画や音声といったリアル感の有るものが利用できるようになった点も挙げられます。
Web2.0の特徴
- SNSで情報発信される
- 回線速度の高速化に伴い、動画や音声コンテンツも利用できるようになる
- 情報は双方向でのやりとりが主流となり、誰でも気軽に参加可能
Web2.0は中央集権型コンテンツが中心
「Web2.0」の時代に突入し、『Instagram』や『Twitter』といった特定の運営元にアカウント作成時に提供した個人情報が集中する事となりました。その分、その運営元がサイバー攻撃を受けた際には、一気に多数の個人情報が流出してしまう危険性が有る事を意味しています。
「Web2.0」で主流となっているサービスは、『YOUTUBE』を運営するグーグルや、『Instagram』や『Facebook』を運営するメタといった特定の企業や団体によって提供されており、「中央集権型サービス」がほとんどです。
「中央集権型サービス」で真っ先に思い当たるリスクとして「情報漏洩」や「アカBAN」、「凍結」・「サ終(サービス終了)」が挙げられます。
皆さんも心当たりが有るかと思いますが、『YOUTUBE』や『Instagram』でアカウントの作成時に利用規約に同意しているかと思います。この利用規約に違反した場合サービスの提供を強制的に終了させられてしまう事は容易に想像できます。
筆者が没頭している『モンスト』のようなソシャゲに関しても、運営元のmixiが「サ終」を告げた瞬間に、一切のプレイが不可能となり終了してしまいます。
つまりは、多くのユーザーを獲得し、個人情報を多く集めた企業や団体が絶対的な”中央集権的権力”を保持しているのが「Web2.0」の大きな特徴として挙げられます。
そして時代はWeb3.0へ
まずはじめに、web3.0(web3)の世界では、データの取り扱われ方が「Web2.0」で主流となった中央集権型から権力分散型に移行するのが大きな特徴です。
ひと言で例えると、web3.0は「権力分散型インターネット」の時代といったところでしょうか。
「Web2.0」が抱える、特定の企業や団体が中央集権的に君臨する状態を排除したインターネットの世界が「Web3.0」の大きな特徴となっています。
権力分散型を実現する為に必要なブロックチェーン技術とは?
ブロックチェーンとは、”暗号技術を用いてデータの取引履歴を 1 本の鎖のように繋げて記録する事により、改ざん不可能なデータ保存を実現する技術”を指します。
このブロックチェーン技術を採用したWeb3.0の世界のサービスを利用するにあたっては、基本的に利用する際の個人情報の入力は必要ありません。
具体的な例を挙げると、Web3.0における代表的なマーケットプレイスを展開している『Open Sea』では、主にNFTアートの売買ができるのですが、利用にあたって会員登録やアカウント作成の必要は無く、利用者による仮想通貨ウォレットを接続するだけで商品を購入することができます。
購入にあたって決済情報の入力等も一切求められないため、利用者は個人情報漏洩の心配なく安心して買い物できるのが最大の特徴となっています。
もちろん、仮にOpen Seaがサービスを終了したとしても、売買したNFTは各個人それぞれのウォレットにしっかりと記録されているので、何ら影響を受ける事はありません。
Web3.0では更なるグローバル化が進む
先に挙げたOpenSeaでは仮想通貨である「イーサリアム」を利用して売買がされるのですが、このイーサリアムもブロックチェーン上の通貨となっているので、円やドルといった国が発行する法定通貨とは異なり国境は存在しないので、世界共通で利用する事ができます。
ちなみに2023年現在、「イーサリアム」は仮想通貨の中で最も時価総額が多く有名な「ビットコイン」に次ぐ、2番目の時価総額を誇る仮想通貨となっており、当面の間はWeb3.0におけるNFTマーケットでは「イーサリアム」が取引の主流の通貨となる見通しとなっており、注目度が増しているのが現状です。
Web3.0の世界では、仮想通貨という国境のない通貨での売買が主流となる事もあり、今後展開されていくであろう各種サービスは、今以上に全世界共通の場となる可能性が高いです。
まとめ
そもそもWeb3.0を知る上でよく耳にする「NFT」って何ぞや?「DeFi」って何ぞや?「DAO」って何ぞや?というのが現状なのですが、それはWeb1.0の時代にweb2.0で使われる「SNS」って何ぞや?「ハッシュタグ」って何ぞや?というのと同義ではないかと思っています。
徐々に周知されていき、やがて多くの人が利用する時がやってくるかと思いますので、今のうちから筆者もWeb3.0の世界のあらゆる事を先行して体験し、当サイトで紹介していけたらと考えています。